7Sep

ボクサー物語、復活
自分との葛藤で悩みに悩み、
出た答えは「復活」であった。
よくしてくれる会社に
甘える訳にもいかず、
苦渋の判断の末、
大好きだったY社長に
辞表を提出した。
「・・・そうか」
悲しい顔でため息をつく
Y社長。
私は「すみません」
という言葉しか
見つからなかった。
以前、Y社長の口から
給料・ボーナスを働く人々に
渡す時が一番好きだ。
辞表を貰う時が一番嫌だ!
と言っていたのを思い出した。
Y社長の理念は、
同業者より自社の社員に
良い生活をして貰うこと
だった。
そのため社員の給料は高く、
景気が悪い時は自分の車を
売ってでも給料を払っていた。
私は「早くチャンピオンになれ。
ガウンは私が買うからな」と、
よく励まされていた。
その時は
小さい会社であったが、
社長の人望も厚く、
みんなよく働いて、
その後急成長していく。
数週間後の私の退職日に、
国際電話がかかって来た。
海外出張に出かけた
Y社長からの最後の
エールだった。
「自分で決めた道だ、がんばれ」
と・・・。
私は涙を抑えきれなくなり、
慟哭の中、「ハイ」と返事をした。
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今思い出しても恥ずかしいところ
Y社長は元気かなぁ。
今は引退されて甥が、
会社を継いだように思う。
一度、電話をしたことがあり、
受付の人に社長をお願いしたら、
甥が出ていた。
甥は一緒に働いていた。
何回かボクシング観戦で、
一緒に後楽園ホールに行っていた
仲でありました。
がんばって欲しいところです。
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