7Sep

ボクサー物語、はじめての減量
屈辱的なスパーリングから
空手とボクシングの違いを学び、
空手とボクシングの、
もう「一つの違い」に
うすうす気付いていた。
体の作り方の違いである。
身長170cmの私は
体脂肪率一桁%、
しかしボクシングをやるには
筋肉がたくさんつきすぎていた。
空手取り組み中は体重が
75kgまで欲しくて、
一日5食くらい食べていた。
それでも67kgくらいだった。
太りやすい体質の、
今の私からは想像もつかない、
うらやましい悩みであった。
しかしボクシングに取り組むには、
ムダな脂肪も筋肉もそぎおとし
体を作っていかなければならない。
それが出来るか?
ボクシングをはじめるまで
見えなかった課題が次々に
でてきた。
はじめての減量に
取り掛かった。
減量の仕方などまるで
判らなかった私は、
アニメや本などを
見て試してみた。
本でラシックスという
利尿剤を飲むと
一粒で1kg減ると
記載されていたので、
薬局に購入に行ってみた。
薬事法により現在は
市販されていないと言われ、
代わりに下剤の「センナ茶」
を購入した。
ひとり煎じて飲もうと
思っていたが、友達想いの私は、
運悪く私の部屋に訪れた友人に
温かいお茶(センナ)を
丁寧に差し出した。
寒い冬の夜のことだった。
友人は次の日、試験があることを
私に話し、不安からか、
ふらっと私の部屋に
寄ってみたと言った。
センナ茶の効果を知らなかった私は
今でも友人に悪いと思っている。
便秘で悩んでいる女性の方な
ら知っている人も多いと思うが、
便秘症の人が少ない男性は
知らない人の方が多いと思う。
当然、私も友人も知らない。
友人には薬局で購入した
体にいいお茶と言い、
美味しくないセンナ茶を
寒い冬の夜、「体が暖まるね」
と言いながら一緒に飲んだ。
最後に下剤であることを
教えた。
確か飲んでから6時間後?
きっちりとした時間に
猛烈な腹痛が襲ってきた。
トイレがお友達状態になり、
痩せたが体を壊した。
体を壊して痩せても、
健康になれば元に戻る。
この時に学んだ。
薬に頼るのはやめよう。
友人に大変な事をして
しまったと思い、
試験に向かう予定の
友人の安否を心配した。
その夜、友人を訪ねていった。
さんざん文句を言われたが、
試験は無事受けることが
出来たそうで、その後、
合格を告げられ、罪滅ぼしに
一緒に祝った。
残ったセンナを捨て、
大食いだった私の食を
細くしていくことにした。
ムダな脂肪がなく67kg
あった私の減量目標は
53kgであった。
目標はアニメ
「あしたのジョー」の
矢吹丈の階級である。
アニメを読み、真似た。
・リンゴ一つしか食べない日
・雨カッパを来て走る。
・喉にも指を入れた。
・ガムを噛んでたくさんつばをはいた。
・サウナ風呂。
献血だけはやらなかっった。
白石のお嬢さんも
いなかったから
水道の蛇口を針金で
縛られることはなかった。
空手家時代の私の体系は目立った。
(上には上がいますが)
銭湯や接骨院で体を
あらわにすると、
アスリート系の人、
接骨院の先生、ホモ?に
何のスポーツをやっているのか、
よく聞かれた。
ホモは冗談として。
(今は全く聞かれないが、
当時は嬉しかった)
その頃、体系の悩みもあった、
ジーンズがはけないのである。
太腿のサイズに合わせると
ウエストがぶかぶか、
ウエストに合わせると
太ももが入らない。
今は私生活でジーンズを履いて
過ごしていることが多いが、
当時は夢だった。
もともと体脂肪がなく、
筋肉量の多かった私は、
空手の稽古をやめていた
効果で足の筋肉が落ちた。
減量が進むにつれ念願の
ジーンズが履けるようになった。
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見えない課題
単純になんになってみよう。
と思い、突き進むと、
今まで見えなかった課題が
現われてきます。
そして、その道のプロとして、
成り立つのですが、
壁とでも言うべき課題が
目の前に現れた時、
諦めますか?
突き破りますか?
今現在、壁にぶつかっている人。
もう少し頑張ってみましょう。
真剣に取り組めば、
助けてくれる人が
目の前に現れます。
そういう風にできています。
この場(世)は努力を積み重ねる場。
今はそう思います。
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